2013年9月30日月曜日

福島原発事故によるセシウム137の海水中の拡散予測

   福島原発事故によるセシウム137(Cs137・半減期30年)の海水中の拡散を10年先まで予測した動画です。ドイツの GEOMAR が、研究者4名(動画の画面に記載)が作成したものとして、2012年7月10日に発表したものです。2013年4月に論文となり、学会で発表されました(下記)。
 GEOMAR ヘルムホルツ海洋研究センター、キール(=Kiel はバルト海に面したドイツ北部の都市)は、ヨーロッパの海洋研究分野における主要な機­関の一つです。研究所は、化学物質の研究、海洋と海底と大気との相互作用の物理的、生物学­、地質学的プロセスを研究しています。
  この動画で注目すべき点は、事故直後に漏れ出たセシウム137のみを前提としており、その後引き続き漏れ出ている分は考慮されていないようです。
  皮肉にも、黒潮の流れの影響で日本近海は事故後3年間くらいは比較的低濃度で推移します。その後は北太平洋全面が汚染されて日本もその中に没してしまいます。
  この研究結果は、 欧州地球科学連合(EGU)の2013年総会(ウィーン,2013年4月7-12日)で発表されました。その論文の要旨は下記のとおりです。(論文の全文は次のURLでご覧頂けます:http://iopscience.iop.org/1748-9326/7/3/034004/article
  この研究では、福島から事故後の数週間にリリースされたCs137の量を10PBq(ペタベクレル、ペタ=千兆=1015)と仮定しています。動画の画面の色分けでCs137の海面濃度の変化を表現していますが、論文を見ても絶対値を知ることができません。海面全体が赤くなっているから太平洋が危険だなどと誤解しないでください。
 結論で、北太平洋の海面の放射能のピーク値は事故後2年間で10Bq/㎥まで急速に低下し、それから4~7年後に事故前の2倍である1~2Bq/㎥になると予測しています。
 

Title:
Model simulations on the long-term dispersal of Cs-137 released into the Pacific Ocean off Fukushima
(福島から太平洋に放出されたセシウム137の長期拡散のモデルシミュレーション)
Authors:
Behrens, Erik; Schwarzkopf, Franziska U.; Lübbecke, Joke F.; Böning, Claus W.
Affiliation:
AA(GEOMAR Helmholtz Centre for Ocean Research Kiel, Kiel, Germany ebehrens@geomar.de), AB(GEOMAR Helmholtz Centre for Ocean Research Kiel, Kiel, Germany ebehrens@geomar.de), AC(NOAA/PMEL, Seattle, WA, USA), AD(GEOMAR Helmholtz Centre for Ocean Research Kiel, Kiel, Germany ebehrens@geomar.de)
Publication:
EGU General Assembly 2013, held 7-12 April, 2013 in Vienna, Austria, id. EGU2013-4372
Publication Date:
04/2013
Origin:
COPERNICUS
Bibliographic Code:
2013EGUGA..15.4372B

Abstract

A sequence of global ocean circulation models, with horizontal mesh sizes of 0.5°, 0.25° and 0.1°, are used to estimate the long-term dispersion by ocean currents and mesoscale eddies of a slowly decaying tracer (half-life of 30 years, comparable to that of Cs-137) from the local waters off the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plants. The tracer was continuously injected into the coastal waters over some weeks; its subsequent spreading and dilution in the Pacific Ocean was then simulated for 10 years. The simulations do not include any data assimilation, and thus, do not account for the actual state of the local ocean currents during the release of highly contaminated water from the damaged plants in March-April 2011. An ensemble differing in initial current distributions illustrates their importance for the tracer patterns evolving during the first months, but suggests a minor relevance for the large-scale tracer distributions after 2-3 years. By then the tracer cloud has penetrated to depths of more than 400 m, spanning the western and central North Pacific between 25°N and 55°N, leading to a rapid dilution of concentrations. The rate of dilution declines in the following years, while the main tracer patch propagates eastward across the Pacific Ocean, reaching the coastal waters of North America after about 5-6 years. Tentatively assuming a value of 10 PBq for the net Cs-137 input during the first weeks after the Fukushima incident, the simulation suggests a rapid dilution of peak radioactivity values to about 10 Bq m³ during the first two years, followed by a gradual decline to 1-2 Bq m³ over the next 4-7 years. The total peak radioactivity levels would then still be about twice the pre-Fukushima values.
  

  
 下記の動画の解説原文:  
Deutsche Forscher haben berechnet, wie sich das Wasser, das durch den Super-GAU in Fukushima-1 verstrahlt wurde, von der japanischen Küste aus ausbreitet. Die Farben zeigen, wie es sich mit unverseuchtem Wasser vermischt und verdünnt.

                                                                                                  (全画面表示に耐えます

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2013年9月24日火曜日

薩摩狂句

 鹿児島県地方には昔から「薩摩狂句」と言う、言葉の遊びがあります。この狂句には、薩摩特有のユーモアが詰まっています。NHKで毎月一つの「兼題」を示して狂句を一般公募し、入選作を毎週火曜日に放送しています。
 今日、私の入選作が放送されました。初投稿でした。選者の解説で私の性格まで褒めて?頂き恐縮致しております。少し、句を読んだ場面を誤解されたようですけど・・・・。アタイガ トシャ 73、ムイモ ナカロ!

 以下、NHKのホームページのコピーです:

「寝化粧」の場面でなく、ザンネーーン!(前田)

「大概てげい せんかち女房ん 化粧を待っ」
                          霧島市 前田 久紀 さん
解説
(いい加減にしないかと、女房の化粧が済むのを待っているという意味の句です。)


黒柱:「化粧を待っ」の「待っ」の一言に思わず笑いを抑えることが出来ませんでした。
キャスター:どういうことですか?
黒柱:奥さんの化粧が長いのをせかせたり、怒ったりするという発想の句は今までにも沢山詠まれています。しかし、この「待っ」でこの句の主人公がどんな性格の人かも分かるような気がします。
キャスター:黒柱さんの言われることがますます分からなくなりましたが・・・。
黒柱:このセリフは実際に奥方に向かって文句を言ったのではなく、ご亭主の「心の叫び」なのです。早くしろと言いたいところをじっと耐えて「待って」いるのです。
決して口に出していっているのではないのですよ。
キャスター:なるほど。そう言われれば私にも分かるような気がします。
黒柱:「同病相哀れむ」と言う言葉がありますが、私にはこのご亭主の気持が痛いほどわかるのですよ。それはさておき、たった一言が句の意味はもちろん、今までとは全く違った面白さを感じさせることがあるというお手本のような作品だと思います。
キャスター:それにしても、なんだかかわいそうになってきました。このへんで唱にいきましょうか。

<唱>  じっ我慢っちょい なま一時間
(たっぷり一時間もの間、じっと我慢しているという意味です。)
この「なま」は「程度がはなはだしい意を表す」と辞典にあり、この場合は「たっぷり一時間」といった意味になるでしょう。このご主人に心から敬意を表するものです。

 

  NHKのホームページ(音声も聞けます):
http://www.nhk.or.jp/kagoshima/program/hirumae/satsumakyoku/2013/0924/kaisetsu3.html



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2013年9月15日日曜日

パウ・ブラジル(Caesalpinia echinata)とサガの木(árvore saga )


1.はじめに
  パウ・ブラジル(Caesalpinia echinata)は、別名ブラジルボク(Brasil wood)、フェルナンブコ(Phernambuco)、ペルナンブコ(Pernambuco)などと呼ばれているマメ科ジャケツイバラ亜科の植物です。1978年にブラジルの「国の木」に指定されました。
 パウ・ブラジルの特徴と、ブラジルの東北部(ノルデステ)の一部住民にパウ・ブラジルと呼ばれているサガの木(árvore saga )について調べました。
  調べていくうちに、16世紀前半にブラジル東北部で貿易のために伐採されてほぼ絶滅したパウ・ブラジルと、その頃、東南アジアからポルトガル人によって導入されたサガの木の長くて重い歴史を知りました。「パウ・ブラジル」と「サガの木」の語源まで突き止めることができました。サガの木の語源はなんとアラビア語でした。

2.パウ・ブラジル
   パウ・ブラジル(Caesalpinia echinata)に似た木が、スオウ(Caesalpinia Sappan) 以外に、ブラジルに少なくとも8種類あります(橋本悟朗先生・[註-1]参照)。いずれも性質が似ており、優劣はありますが染料や加工材など同じような用途に使われています。
 ブラジルの INSTITUTO FLORESTAL(林業研究所:サンパウロ州の環境局の機関で、国家の保全地域の管理や、種子や苗の生産と研究などを行う)でパウ・ブラジルを定義しており、それに基づいてパウ・ブラジルの樹木の現物を審査して認定証を発行ています。
 大浦智子氏(サンパウロ)が大浦文雄氏などから得られた情報や Steven Winn Alexander氏(パラ州サンタレン、パウ・ブラジルを栽培)の情報などを参考にさせて頂き、林業研究所が定義したパウ・ブラジル(Caesalpinia echinata)を、それに似た他の植物と区別するための決定的な特徴を整理しました。
①葉は葉柄の両側に互生する(対生ではなく、交互につく)。
②種子の莢(さや)は遍楕円状で平べったく、表面にトゲが多数ある。完熟した莢と種子は茶褐色。
    幹や枝にもトゲがあるが、これはほとんどに共通で見分けるポイントにならない。
③他に比べて花房が大きく、花弁の紅斑が真紅。花が綺麗。

 ブラジルとは「赤い木」の意味で、ヨーロッパで染料として用いられたインド原産のスオウのポルトガル名です。外見と用途が似ていたため、ポルトガル人によって本種(現在パウ・ブラジルと呼ばれている木)がブラジルと呼ばれるようになったようです[註-2]参照。
 パウ・ブラジル(Caesalpinia echinata)はアマゾンなどの暖地では播種後数年で開花し、莢をつけます。サンパウロなどの南部では開花し始めるまでに25年、満開がみられるまでに30年、結実するまで40年かかった例があります。このことが、過度な伐採と共に絶滅危惧種に指定された大きな原因でしょう。
 
 16世紀前半にポルトガル人の貿易活動で、ブラジル東北部の大西洋沿岸部原生のパウ・ブラジルは枯渇しました。その代替え品としてサガの木(árvore saga)が東南アジアから持ち込まれ、ブラジル東北地方の一部現地人に「パウ・ブラジル」と呼ばれるようになりました。
  バイオリンの弓の分野で言う、最高級のフェルナンブコ(ペルナンブコ)種が、林業研究所が定義したパウ・ブラジル(Caesalpinia echinata)です。このバイオリンの分野ではフェルナンブコ(ペルナンブコ)種、すなわち林業研究所が定義したパウ・ブラジル以外の樹種を「パウ・ブラジル」と呼んで区別しており、又、ブラジル東北部では現地人がサガの木をパウ・ブラジルと呼んでいます。この両者の「パウ・ブラジル」という呼称が、ブラジルの「国の木」に指定されている本来のパウ・ブラジルと他種が混同される一因になっていると思われます。
 
 絶滅危惧種に指定されている、最高級のパウ・ブラジル(Caesalpinia echinata)が少しでも増えることを願っています。現在、基金団体なども設立されています。
 以下、森林研究所の定義に基づいたパウ・ブラジルの特徴について記述します。 
 

      パウ・ブラジル(Caesalpinia echinata)  Mogi das Cruzes市  サンパウロ 撮影:松村滋樹氏
 
 
パウ・ブラジル(Caesalpinia echinata)
(大浦文雄氏宅:スザノ市、2012年・撮影:大浦智子氏:サンパウロ) 
 樹齢約60年 、結実は2000年の1回のみ  

 
 パウ・ブラジルの証明書以下写真はクリックで拡大
(大浦文雄氏宅:スザノ市、2012年・撮影:大浦智子氏、サンパウロ)   
                  

パウ・ブラジル:葉が互生している。(大浦文雄氏宅:スザノ市、2012年・撮影:大浦智子氏:サンパウロ)
 
 
    写真をクリックしてください!
                     

 
パウ・ブラジルの種子の莢 撮影:Steven Winn Alexander氏(パラ州サンタレン)
播種後数年で開花し莢ができた とのこと
 

パウ・ブラジルの種子の莢
 樹上でパチンとはじけて、種子を蒔き散らすこと、種子が土色であること、莢にトゲがあることは鳥などに食べられないために有効である。
 
 
 パウ・ブラジルの種子の莢 撮影:大浦智子氏(サンパウロ)
種子が入っていない 

 
パウ・ブラジルの種子
  種子は地上に落ちて、条件がよければすぐ発根し始めるようです。種子の皮は極めて薄く、鳥に食べられたらおしまい。写真の種子は拾った後に洗ったのか?
出典:http://www.jacarandamimoso.com.br/2012/08/pau-brasil-madeira-e-resina-uma-patria.html   


撮影:Steven Winn Alexander氏(パラ州サンタレン)
               
撮影:Steven Winn Alexander氏(パラ州サンタレン)
                              

 
パウ・ブラジルではない
Tara(Caesalpinia Spinosa)又はその一種と思われる。
                           

 
 
上の種子の幼木、葉が対生している。
前田が播種育成 
 
 
                      
上記の種類の花か(前田推測)

 
   
上記の種類の種子(莢)か(前田推測)
 
   [註-1]
    橋本先生の「ブラジルの薬用植物辞典」に掲載されている Caesalpinia L ジャケツイバラ属に属する種(松村滋樹氏調べ)
 スオウ(Caesalpinia Sappan)とサガの木が掲載されていませんが、 昔はブラジルになかったためなのか、その理由はわかりません。(前田註)

学名:Caesalpinia bonduc       伯名:ハスミノカズラ
     C. bracteosa               パウ・アマランテ
         C. echinata                                     ブラジルボク
       C. ferrea                 パウ・フェロ
    C. gilliesii                ベニジャケツイバラ、ホウオウボクモドキ
    C. leostachya              パウ・フェロ
    C. paraensis               ムイラピシュ-ナ
    C. pyramidalis Sys. C. gardneriana カティンゲイラ

 
 又、Harri Lorenzi 社の「Arvores Brasileiras」ブラジル原産樹木辞典の「pau-brasilと呼ばれる木」として、下記があります。
    Caesalpinia echinata      ブラジルボク
    C. pluviosa            シビピルーナ(sibipiruna)と呼ばれ 街路樹に使われる 
    Rhamnidium elaeocarpum   ミナス・ジェライス州地方で
    Brosimum rubescenas falso-pau-brasil
 
     [註-2]
  パウ・ブラジルに関するWikipedia

   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%83%AB%E3%83%9C%E3%82%AF
 
  
   [註-3]
  一部の写真や内容を引用させて頂きました大浦智子氏のブログをご紹介致します。
 
 3.サガの木árvore saga=Adenanthera pavonina
    ジャケツイバラ科(Caesalpimiaceae) アデナンセラ属((Adenanthera Royen ex.Linn.1737) アデナンセラ・パボニナ(Adenanthera pavonina Linn.1753)です。
    葉は互生していますが、莢にトゲがなく種子がパウ・ブラジルとは全く違います。種子は炒って食べると大豆のような味がするとのことで、炒って食べてみましたが大豆の味はせず、硬い皮を剥いで食べるべきだったようですが皮ごと食べてしまい、ジャリジャリしてあまり美味しくはありませんでした。インドあたりで飢饉の際、食糧になったようです。生の種子には毒があります。種子は大変固く、美しいため装飾品にもなります。葉は下痢止めの薬です。幹は良質の材木で、赤い染料がとれます。
   サガの木の語源は 金細工職人、goldsmithを意味するアラビア語で、 صائغ (サガァと発音)です。 サガの木の種子は個々の重さが均一ということで、16世紀頃インドあたりで金の重さをはかる道具(分銅)に使われたようです。硬くて厚い皮に覆われていて重さの経時変化や湿度変化による変動が少ないようです。種子4個で約1gです。サガの木は東南アジア原産のマメ科の種(しゅ)で、16世紀前半にポルトガル人によってブラジル東北部に導入されました。クジャクの眼、カロリーナ、テントカロリーナ、マンジェリン、パウ・ブラジルもどき、ナンバンアカアズキ(日本名)、クジャク豆(台湾名)、海紅豆 Hai hong dou(中国名)、英名ではRed sandalwood tree(赤い白檀の木)、Coral pea(サンゴ豆)、Peacock flower fence(クジャク花の垣)とも呼ばれているようです。ブラジル東北部では一部現地人にパウ・ブラジルと呼ばれているため、本来のパウ・ブラジルの木、並びに種子と混同されています。
   ところで、サガの木がなぜブラジル東北部の一部の人々にパウ・ブラジルと呼ばれるようになったかということです。高値で取引されたであろう、本物のパウ・ブラジルの代替え品であるサガの木を本物に見せたかったのではないでしょうか。商人は勿論、現地人もその方が断然ハッピーだったはずです。サガの木は生育が早く、気候が良い地域では一年に二回開花するとのことです。種子は食糧や装飾品、葉は下痢止めなどの薬、幹は高級木材や染料になります。マメ科植物で空中窒素固定能力が高く、土壌改良にも大いに役立ちます。
  種子の色が赤いこと、莢が開いた後も樹上にあることは鳥に食べられるために有効でしょう。鳥に食べられなければ、発芽しにくいようです。健全な種子は土中で半年以上その姿を保ち、発芽しません。従って、発芽促進のために皮にキズをつけたり、高温にさらすなどの操作が必用です。皮にキズをつけて水に浸すと数時間で皮が剥げてふやけ、それを植えると10日あまりで発根、発芽します。

   以下は参考にした文献の内容とその出典です。
  ①サガの木の名前の由来は、アラビア語のサガァ( صائغ )です。下記文献に 'Saga' is traced to the Arabic term for 'goldsmith'とあります。goldsmithは金細工職人の意味で、アラビア語ではサガァ( صائغ )、宝石商です。
    是非、google翻訳サイト(下記URL)でアラビア語サガァ( صائغ )を発声させて聞いてみてください。( صائغ )のコピペで可能です。
           参考文献: http://giftingtrees.blogspot.jp/2011/01/saga-tree.html
     google翻訳サイト:http://translate.google.com/?hl=ja

  「tree of   صائغ」や「 árvore saga 」をアラビア語にすると  「شجرة صائغ」(シュジラサガァ)です。


 ②パウ・ブラジルの種子は、一般にサガの木(árvore saga=Adenanthera pavonina)の種子、すなわちクジャクの眼、カロリーナ、サガの木、パウ・ブラジルもどきと呼ばれているものと混同されている。(下記の原文を前田訳)。
As sementes de pau brasil comumente são confundidas com as sementes da árvore saga (Adenanthera pavonina), também chamado de olho de pavão, carolina, árvore saga e falso pau-brasil.
       出典:   http://www.jacarandamimoso.com.br/2012/08/pau-brasil-madeira-e-resina-uma-patria.html 
   ③サガの木(Adenanthera pavonina)はアジア原産のマメ科の種(しゅ)で、ブラジルではカロリナ、パウ・ブラジルもどき、クジャクの眼として知られている(下記の原文を前田訳)。
A árvore saga (Adenanthera pavonina) é uma espécie de leguminosa originária da Ásia, conhecida aqui no Brasil como carolina, falso pau-brasil ou olho de pavão.
          出典:http://www.jacarandamimoso.com.br/2012/08/arvore-saga-um-falso-pau-brasil.html
   ④サガの木の種子は個々の重さが均一ということで、昔、金の重さをはかる道具(分銅)に使われたようです。種子4個で約10gです。下記の文献はかなり詳しくサガの木を説明しています。
    参考文献http://tropicalplant.air-nifty.com/top/2006/11/post_d95c.html

      
 鳥に食べられるのを待っている。
  
 
サガの木の花
                                  ハワイ大学のサガの木の花:Dr Gerald Carハワイ大DDDd. Gerald Carr 
  サガの木に関するWikipedia:
         http://en.wikipedia.org/wiki/Adenanthera_pavonina

  サンパウロ在住の松村滋樹氏のコメント:
 この赤い種は前田さんが指摘されている東南アジア原産のSagaとかナンバンアカアズキ(アデナンセラ・パボニナ Adenanthera pavonina) ではないでしょうか。ブラジルにも導入されてCarolina、 Olho-de-pavao(孔雀豆)、 manjelim、 tento-carolinaなどと呼ばれ、 Arvore Saga um falso-pau-brasil(ブラジルボク もどき)とも呼ばれています。
       前田註:Sagaとナンバンアカアズキ(アデナンセラ・パボニナAdenanthera pavonina )は同じものです。

4.後記
 金管楽器主体の楽団であるブラスバンド(Brass band) という言葉は極めて一般的です。ここで言う「ブラス」は銅などの赤い色をした金属のことで、金属業界では「赤もの」と呼ばれています。
 パウ・ブラジルやスオウ、サガの木など上の記述に登場したほぼ全ての樹種からブラジリン(brazilin・無色の針状結晶)という赤い色素の原料が採れます。
 パウ・ブラジルの語源をもう一回判りやすく整理します。ヨーロッパで染料の原料などとして多用されていたインド原産のスオウの木をポルトガル人がブラジルと呼んでいました。ポルトガル人が南米に渡り、スオウの木に似たブラジル東北部の現在のパウ・ブラジルを「パウ・ブラジル」と呼ぶようになりました。「赤い色素の素」”ブラジリン”を多量に含有する「赤い木」という意味と言葉が伝搬したのです。従って、国名「ブラジル」の語源はパウ・ブラジルの語源であるスオウの木のポルトガル名とも言えます。
 又、国名ブラジルはポルトガル語でBRASIL、英語でBRAZILと標記しますが、いずれも赤い色を表すBrass(古英語 bræs)が語源ということもできます。
 ところで、ブラジルには酸化鉄起源のテラロッサと呼ばれる赤色土が多いのですが、ブラジリンの赤と関係がないのかなと思いたくなりますが元素的には全く無関係です。「情熱の赤」の国ブラジルは、サッカーワールドカップやオリンピック開催で今燃えています。
 
 
Brazilin(C16H14O)   

   






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